地球一つで暮らすためのチャレンジ
2025.01.06
カカオに関わる全ての人を笑顔にする明治の挑戦
チョコレートの原材料の「カカオ」。
ふだん見かけませんが、
カカオって何ですか?
カカオは、「テオブロマ カカオ リンネ(Theobroma cacao Linne)」という学名を持つアオイ科の植物(※かつてはアオギリ科とされていた)です。その樹になる実の中にあるカカオ豆がチョコレートやココアになります。カカオの実は、英語ではカカオポッド(Cacao pod)、フランス語ではカボス(Cabosse de cacao)といいます。
アグロフォレストリって
初めて聞きました。
説明お願いします!
アグリカルチャー(農業)とフォレストリー(林業)をかけ合わせた造語です。「森をつくる農業」と呼ばれ、森林伐採後の荒廃した土地に自然の生態系に倣った多種の農林産物を共生させながら栽培します。
自然の森を再生しながら、様々な作物を収穫できるなど農家の収入も安定する、世界から注目されている農法です。
私たちはカカオといえばチョコレートをイメージしますが、カカオはチョコレート以外の原料にもなるのですか?
人とカカオとの関係は古く、その歴史の大半が「飲み物」してしたしまれてきました。チョコレートの歴史は浅く、チョコレート以外にももっともっとカカオの愉しみ方はあるはずです。明治は、チョコレートやココアにとどまらないカカオの使い方を様々な視点で研究し、商品開発を行っています。
チョコレートと言えば、「明治ミルクチョコレート(通称・ミルチ)」でもおなじみの”板チョコ”が歴史的に親しまれてきた姿。。多くの人に愛されているチョコレートですが、そのもととなる「カカオ」について、みなさん はどれくらい知っていますか?そもそもカカオとはどんな植物で、どんな工程を経てチョコレートになっているのか…原料を知ればチョコレートのおいしさ もひとしおかもしれません。
カカオの実「カカオポッド」は、厚さ約1㎝の堅い殻を持つため、収穫したあとは木の棒やナタなどで叩いて割ります。中には、パルプと呼ばれるヌルヌルとした白い果肉に包まれた30~40粒ほどのカカオ豆が入っています。カカオ農園では、次々と慣れた手つきでポッドを割り、中からパルプごとカカオ豆を取り出しバケツ等に集め、次の発酵・乾燥という工程を経てチョコレート原料である「カカオ豆」は出荷されます。
カカオフラバノールドリンク
カカオフラバノールゼリー
カカオ豆の周りを包んでいる白い果肉がカカオパルプです。ライチやパイナップルのようなフルーティな風味、そして爽やかな酸味もあり、まさに南国のフルーツだと実感する味わい。もともとは、動物が完熟したポッドを割りパルプを食べて、豆をまき散らしていたと言われています。
カカオ豆の発酵に重要なのがこのカカオパルプです。
現在も、カカオ農園に行くと発酵の際に流れ出るパルプをジュースのように飲んだりする光景に出会います。明治は、このカカオ果汁とカカオ豆から抽出した独自の「カカオフラバノールエキス」を合わせ、フルーツであるカカオを体験できるドリンクやゼリーを開発しました。
カカオハスク デニムジャケット
カカオハスク コースター
カカオ豆の皮「カカオハスク」は、現在、肥料・飼料などに結果的に活用されています。明治は、このカカオハスクに着目し、食品に留まらない活用をパートナー企業と共に研究・開発しています。
ライフスタイルブランド「CACAO STYLE」を立ち上げ、カカオハスクを活用したデニム・コースターなど衣・住さまざまな商品を開発しました。ぜひカカオの沼にハマっていただきたいです。
明治ミルクチョコレート
ローストしたカカオ豆の胚乳部分「カカオニブ」をドロドロになるまですりつぶし、他の原材料を混ぜて練り上げることで、チョコレートが作られます。
1926年カカオ豆からの一貫生産で造られた「明治ミルクチョコレート」を発売してから約100年、明治はカカオ豆と向き合ってきました。そして、チョコレートの可能性を広げるためには、カカオ生産者との連携が不可欠だと考えています。おいしいチョコレートをお届けし続けるために、明治は進化し続けます。
カカオの歴史は5300年と言われ、そのほとんどを人間は飲むという行為で親しんできました。
我々に馴染み深い、タブレットチョコレート(板チョコレート)が発明されたのは、1847年。意外にも歴史が浅いんです。
カカオ産地のメキシコでは、今でも朝の一杯にコーヒーではなく、チョコレートを飲む習慣があります。市場にはチョコレートスタンドも多数軒を連ねます。現代のメキシコでは、お砂糖入り、アーモンド入り、シナモン入り···さまざまなタイプのチョコレートドリンクがたのしまれていますが、マヤ・アステカの時代ではショコラトル(苦い水、という意味)と呼ばれる飲み物でした。
明治は、5300年以上世界中で親しまれてきた「飲むチョコレート」を通して、さらなるカカオの奥深い愉しみ方を提案しています。
ココアは、お湯や牛乳に溶けやすいようにさまざまな加工が施され、その過程で香りや味わいが変化しています。上質な原料を使ったチョコレートで作るドリンクは、カカオ本来の香りが感じられ、ココアバターの配合量も多いため濃厚なコクが愉しめます。
チョコレートの原材料であるカカオの生産は、森林伐採による自然環境破壊や生物多様性の喪失など重大な社会課題を抱えています。
meijiはブラジルで10年以上にわたり、森をつくる農業「アグロフォレストリー農法」によって栽培されたカカオを使用したチョコレートを作り、カカオの栽培と生物多様性が両立できる方法を実践しています。
「森をつくる農業」と呼ばれ、森林伐採後の荒廃した土地に自然の生態系に倣った多種の農林産物を共生させながら栽培する農法です。
自然へのダメージが少なく、持続的に長期間の土壌利用が可能になります。
「森をつくる農業」と呼ばれるアグロフォレストリー農法で
作られたブラジルトメアスー産カカオ豆をカカオマス中に使用。
フルーティーなカカオの香りとミルクに合うロースト感とコクをお愉しみください。
カカオの産地は赤道付近、経済的に豊かではない国が多いです。
明治社員が直接足を運んだり、様々なパートナーと協力しながら技術支援、生活支援、生活支援、地域の環境保全・回復など、産地の抱える様々な課題に合わせた支援を実施しています。
コーヒーやシュークリームを展開している『UP LIGHT CAFÉ』とコラボレーション。
「海と森はつながっている」という観点から海洋問題や森林問題など、地球に関心をもつきっかけを作ります。
店内には、様々な社会課題を抱える「カカオ」に関してのポスター展示やカカオの新素材を使ったドリンクなどを楽しめます。
カカオの常識を覆す、カカオ果汁たっぷりの甘酸っぱいスパークリングドリンク。
ゼリーの食感がアクセント。
カカオ豆から抽出した赤いフラバノールエキス入り。
高カカオチョコと水で仕立てた、ひんやりビターなチョコレートドリンクに、マダガスカルバニラアイスをオン。
ブラジル産カカオの華やかな香りが存分に楽しめるドリンク。
森を作る農法と呼ばれるアグロフォレストリー農法でつくられたカカオとバニラのコラボレーションをお楽しみください。
2022年11月12日、meijiのカカオ担当者にご協力いただき、カカオを通して明治の取り組みを伝えるイベントを開催しました。
「アグロフォレストリー」「透明性」「資源の循環」の3つのテーマを軸に、 本物のカカオを使ったクイズやカカオの香りを活かしたオリジナルアイテムの作成などの体験型ワークショップを通して、資源を循環させ地球温暖化の貢献にどう向き合っていけばいいのか考える機会となりました。
日本では、カカオハスク(カカオ豆の皮)だけで年間5000トンが有効活用されていません。
明治は、そんなカカオハスクをコースターに作り替えたり、色を抽出して衣類やランドセルに活用したりと、
色々な利用方法を開発しています。ブースでは、それらの製品を実際に手に取って見ることができました。
目の前に見えなくても、渋谷は海とつながっています。陸からの栄養分が渋谷川から海へと流れ、多くの生き物へ引き継がれています。一方、街から出たごみも渋谷川を通じて海に流れ込んでいます。
都市は自然と無関係と考えがちですが、実際は都市こそが自然に大きな影響を与えているのです。
本プロジェクトでは、アート作品の展示や、ワークショップ、プランクトン図鑑、トークセッション、コラボカフェ、サイネージアクションの6つの取り組みを行い、都市と海の繋がりを考えるきっかけを作ります。
「カカオでつながる、すべてのひとを笑顔に。」という想いを進化させた取組が「ひらけ、カカオ。」です。カカオを新しい可能性を秘めた素材として捉えなおし、皆さまにカカオの新しい魅力をお届けする。カカオの経済価値を向上させ、カカオ産地にも還元する。結果的にカカオに関わる全ての人が笑顔になる。明治はそのような未来を目指し、カカオの新しい価値創造に挑戦しています。しかし、それは1企業の努力で可能になるものではありません。カカオ農家、現地のコミュニティ、流通業者から、小売業、そして生活者含め、皆さまの協力が必要不可欠です。
カカオの生産の現場では、木の高齢化や病虫害、農業資材入手の難しさ、栽培技術の周知不足が収穫減につながり、十分な収入を得ることができなかったり、国や地域によっては、児童労働や森林減少という社会課題にも直面しています。こうした状況を改善して、カカオ生産を持続可能とし、おいしいチョコレートを安定的に届けることが、meijiの使命です。